【香港の内政動向と香港を取り囲む国際動向まとめ】

9月30日

1. 8月下旬に、香港から台湾へ密航しようとして中国に拘束された香港の民主活動家ら12人が、深圳で正式に逮捕された。拘束後、弁護士も含めて接見は許されていない。

9月25日

1. 国連人権理事会で、ＥＵ、イギリス、オーストラリア、カナダなどが、中国に対し、香港の基本的な法的権利の回復と、新疆ウイグル自治区での調査の受け入れを要求。

9月24日

1. 民主活動家リーダー格の黄之鋒氏が、「覆面禁止法」違反の容疑で逮捕される。すぐに保釈。30日公判予定。

9月22日

1. 香港警察が、今後取材を認められるのは、「政府関連機関に登録したメディアか、国際的に有名な海外の新聞社、通信社、雑誌社、ラジオ局、テレビ局の各社が発行した証明書をもつ記者」に限定し、「認定されていない記者は警察の記者会見へ参加ができず、抗議活動の取材をしようとした場合、取り調べを受ける可能性がある」と発表。従来は、各媒社発行の証明書や香港記者協会などの会員証があれば取材可能であった。外国人記者クラブや、香港記者協会などは強く反発。
2. トランプ大統領が国連演説で、新型コロナウイルスのパンデミックに関して、中国を批判。

9月1日

1. 香港行政長官が、香港は三権分立ではない旨を名言。
2. 保釈中の周庭氏が事情聴取のため警察に出頭。逮捕の理由は、国安法発行以前である2019年の日経新聞へ掲載した広告が外国勢力との結託に当たることだと判明。

8月31日

1. オーストラリアが、英語版中国国営テレビのキャスターのオーストラリア人記者が中国当局に2週間前に拘束されたと発表。
2. 中国が台湾を訪問したチェコ上院議長を非難。
3. デモ者の中から14人が逮捕される。警察に押された妊婦が転倒。2019年のこの日、太子駅で警察による強硬手段が発生。警察は認めないものの死者が出た疑いが持たれている。

8月30日

1. チェコ上院議長が台湾訪問。

8月26日

1. 2019年7月に元郎駅で発生した白シャツ集団暴行事件を巡り、暴行を受けた側である立法会民主派議員の林卓廷氏ら13人が逆に暴動容疑などで逮捕される。
2. 立法会議員の許智峯ら3人が違法集会などの疑いで逮捕される。
3. アメリカが、南シナ海での人工島建設に関する中国の企業と個人への制裁を発表。
4. 中国外相がオランダ首相と会談。

8月25日

1. 欧州歴訪を開始した中国外相がイタリアでイタリア外相と会談。
2. 中国外相はイタリアでカナダ外相と会談。

8月19日

1. アメリカが香港との犯罪人引き渡し条約の停止を発表。

8月15日

1. キャリー・ラム行政長官はかつて在籍したケンブリッジ大学の名誉フェローの称号を返上したことを発表。

8月13日

1. アメリカが、中国が設置する「孔子学院」を中国共産党の宣伝機関として、中国大使館などと同じ外交使節団に認定した。
2. グーグルが、香港政府への情報提供停止を発表。

8月11日

1. 周庭氏、ジミーライ氏保釈。
2. 全人代が、香港の立法会議員選挙の延期に伴い、議員の任期も延長することを決定。立候補資格を取り消された4人の現職議員については言及せず。
3. アメリカが、香港で生産された製品をアメリカへ輸出する場合は「made in China」とすることを発表。9月26日から実施。

8月10日

1. アップルデイリーの創業者であるジミー·ライ氏が国安法違反の疑いで逮捕される。
2. 周庭氏が国安法違反の疑いで逮捕される。
3. 中国が、アメリカのルビオ上院議員などの11人に対して制裁を科すと発表。
4. アメリカ厚生長官が台湾の蔡英文総統と会談。

8月9日

1. ファイブアイズ(米英加豪新)外相が、香港での選挙延期、候補取り消しについて重大な懸念を表明。

8月7日

1. アメリカ財務省が、香港の自治侵害などを理由に、香港の行政長官を含む政府関係者11人対し資産凍結などの制裁措置を発表。

8月6日

1. 広州市の裁判所が、薬物製造の罪に問われているカナダ人被告に死刑判決。2018年、カナダがファーウェイのCFOを逮捕して以来3人目のカナダ人死刑判決。
2. トランプ大統領が、TiktokとWechatが関わる取引を禁止する大統領令に署名。

8月5日

1. 香港の民主活動家 周庭 氏に有罪判決。2019年6月の逃亡犯条例改正案反対への無許可集会参加等の罪に対して。
2. アメリカが、「クリーンネットワーク」方針を発表。中国に情報提供する可能性があるキャリア、アプリ、クラウド、海底ケーブルに制限が課される可能性。

8月3日

1. 中国が、香港とニュージーランド間での犯罪人引き渡し条約の停止を発表。
2. フランスが、香港との犯罪人引き渡し条約の批准拒否を表明。

7月31日

1. 9月6日に予定されていた立法会議員選挙の1年延期が発表される。
2. ドイツが香港との犯罪人引き渡し条約の停止を発表。
3. 香港警察が外国に逃れた民主活動家6人の逮捕を命じる。一人はアメリカ国籍。

7月30日

1. 9月に香港で行われる立法会選挙に関して、黄之鋒をはじめとする12人の立候補資格が取り消される。

7月29日

1. 香港で、国安法違反の疑いで、学生4人が逮捕される。ソーシャルメディアでの投稿が原因。デモ以外の理由では初めての逮捕。

7月28日

1. ニュージーランドが香港との犯罪人引き渡し条約の停止を発表。
2. 中国が、香港とカナダ・オーストラリア・イギリス間での犯罪人引き渡し条約の停止を発表。
3. 民主活動を主導・支援していた戴耀廷/Benny Tai副教授が香港大学から解雇される。

7月27日

1. 成都にあるアメリカ領事館が閉鎖

7月25日

1. 成都にあるアメリカ領事館からの職員の退去が始まる。

7月24日

1. 中国が、アメリカに成都にあるアメリカ領事館の閉鎖を要求。
2. アメリカがヒューストンの中国領事館を閉鎖。
3. オーストラリアが、中国が主張する南シナ海の領有権について、国際法に違反していると公式に発表。

7月23日

1. 中国がBNOパスポートの無効化を検討すると発表。

7月22日

1. イギリスが、BNOパスポート所持者に対する特別ビザを2021年1月から発行すると発表。

7月21日

1. アメリカがヒューストンの中国領事館の3日以内の閉鎖を要求
2. 元朗での白シャツ集団事件から1年

7月20日

1. イギリスが犯罪人引き渡し条約の停止を発表。

7月16日

1. 香港政府が、在香港の台北経済文化弁事所の実質的トップの代理所長のビザ更新を拒否。代理所長は台湾に戻った。代理所長は中国と台湾の「一つの中国」原則を認める書類に署名しなかった。

7月14日

1. トランプ大統領が、米国が香港に認めてきた優遇措置を終了する大統領令に署名。
2. トランプ大統領が、香港の自治侵害に関与した中国当局者や、これらの人物らと取引のある金融機関に対し制裁を科す「香港自治法案」に署名。
3. イギリスが高速通信規格「5G」から、Huaweiを排除する方針を決定。
4. 米ニューヨークタイムズが、香港拠点のデジタルニュース部門を韓国ソウルに移転すると発表。

7月11日-12日

1. 民主派が、9月に行われる立法会議員選挙の予備選挙を実施。政府が「国家安全法違反の可能性がある」と威嚇をしていた中、目標であった17万人を大幅に超える61万人が投票。

7月10日

1. TikTokが香港市場から撤退。

7月9日

1. オーストラリアが、香港との犯罪人引き渡し条約の停止、香港市民へのビザ延長を発表。

7月8日

1. Causeway Bayのメトロパークホテルに国家安全維持公署の事務所を設置。

7月7日

1. Google, Facebook, Twitter, Telegram, Microsoft, Zoomが、香港政府への利用者情報の提供を停止。

7月6日

1. 香港国家安全法第43条の施行規則が公布

7月3日

1. 「維護國家安全委員會／The Committee for Safeguarding National Security」が成立。
2. 劉賜蕙／Edwina Lau氏が「警務處副處長（國家安全）／Deputy Commissioner of Police (National Security)」に就任。維護國家安全委員會のメンバーの一人。
3. Carrie Lam行政長官が国家安全に関する司法を担当する6人の判事を指名。
4. 律政司／Department of Justiceが、国家安全を担当する特別起訴部門を設置。
5. 中国国務院が、中国の出先機関として新設された「国家安全維持公署」の署長に、対デモ強硬派として知られる鄭雁雄／Zheng Yanxiong氏を任命。
6. 中国国務院が、「維護國家安全委員會 國家安全事務顧問／National Security Adviser to the Committee for Safeguarding National Security」に、駱惠寧／Luo Huining氏を任命。
7. カナダが、香港との犯罪人引き渡し条約の停止を発表。

7月2日

1. 中国の国務院が、Carrie Lam行政長官が推薦する陳國基／Chan Kwok-ki氏の「維護國家安全委員會秘書長／Secretary General of the Committee for Safeguarding National Security」への就任を承認。
2. 中国中央政府が、Carrie Lam行政長官が推薦する區嘉宏／Au Ka-wang氏の入境事務處處長／Director of Immigrationへの就任を承認。維護國家安全委員會のメンバーの一人。
3. オーストラリア政府が、香港市民の受入を積極的に検討することを表明。
4. アメリカ連邦議会が上下両院で「香港自治法案」を可決。
5. 香港で、公立図書館から政治的な書籍の一部の貸し出しが停止され始める。

7月1日

1. 香港版国家安全法施行。
2. 23年目の香港設立記念日。国家安全法反対運動にて、初めて国家安全法違反の容疑で、10人の逮捕者が出る。
3. 台湾が、政治的な理由で移住を希望する香港市民のための特別機関を設置。

6月30日

1. アメリカが香港への武器輸出を停止。
2. 中国が香港版国家安全法を可決。

6月29日

1. 中国が特定のアメリカ人へのビザ発給の停止を発表。

6月26日

1. アメリカが、香港の自治侵害に加担した中国共産党の当局者へのビザ発給の停止を発表。

6月25日

1. アメリカ上院が、香港の自治侵害に関して制裁を科す「香港自治法案」 を全会一致で可決。

6月20日

1. 香港版国家安全法案の概要が明らかに。

6月19日

1. 欧州議会が、中国の香港版国家安全法案についての非難決議を表明。

6月18日

1. 台湾政府が、政治的な理由で移住を希望する香港市民のための特別機関を設置することを表明。
2. 香港政府が国歌の小中学校への導入方法についてのガイドラインを発表。今後、全学校は中国国旗と香港旗を掲げなければならず、元日、香港特別行政区設立記念日、国慶節の祝典の際には国歌斉唱が義務付けられる。
3. 中国全人代常務委員会が、今後数日のうちに、当初は議題に挙がっていなかった香港版国家安全法案の審議を始めると発表。
4. G7 (アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本) 外相が、中国に対して、香港版国家安全法案について見直しを要求する共同声明を発表。

6月17日

1. 80を超える世界中の人権団体が全人代常務委員会に、国家安全法の香港への適用を取り下げるよう勧告する声明を発表。

6月12日

1. 国歌条例施行。

6月7日

1. 香港の学生グループが尖沙咀にて国家安全法について抗議活動。（RTHK）
2. 香港の約18万人の公務員のトップに立つPatrick Nip氏が「香港の公務員は、香港のために尽くしているのと同時に、中国にも尽くしていることを肝に銘じなければならない。個人の政治信条とは関係なく、香港行政長官とその政府へ忠誠を尽くさなければならない」と言及。

6月6日

1. アメリカ政府は、中国航空会社の全面的な乗り入れ禁止計画の緩和を発表。週往復2便の旅客便のみ認められる方向。6月3日のアメリカによる中国旅客便全面禁止措置を受け、中国側が航空規制の緩和を発表していた。
2. （South China Morning Post: https://www.scmp.com/news/china/article/3087830/us-scraps-plan-ban-chinese-flights-allows-just-two-round-trips-weekly)

6月5日

1. 香港の大物実業家の一人で資産家のMichael Kadoorie氏が、国家安全法の支持と、政府が市民の理解を得る必要があることを言及。

6月4日

1. 香港立法会で「国歌条例」が成立。
2. 香港のビクトリア公園で、例年行われている天安門事件の追悼集会が強行された。新型コロナウイルス対策の理由で9人以上の集会は禁じられていた中の開催。

6月3日

1. アメリカが、6月15日より、中国航空会社の旅客便のアメリカへの乗り入れ禁止を発表。
2. イギリスのジョンソン首相が、中国による国家安全法を香港に導入した場合、香港人へのBNOパスポートの発行を促進すると言及。
3. イギリスを本社に持つHSBCホールディングスの、アジアの代表が、国家安全法への支持を表明。HSBCホールディングスは利益の多くをアジアで稼いでいる。
4. HSBC同様、イギイス本社のスタンダードチャータード銀行も国家安全法への支持を表明。HSBC同様、利益の多くをアジアで稼ぐ。
5. 香港の巨大コングロマリット企業ジャーディンマセソン社が国家安全法への支持を表明。

5月30日

1. 中国共産党系の国際紙「環球時報」が社説でトランプ大統領の会見を「偽りにあふれた会見」と批判。香港への優遇措置見直しについて、「多くのアメリカ国民が損害を受ける連鎖反応を生み出すだろう」「必ず報復される」と指摘。

5月29日

1. トランプ大統領が、香港に対して認めてきた優遇措置の見直し、香港の自治の侵害に加担した中国本土と香港の当局者への制裁、スパイ活動の疑いがある中国人留学生のアメリカへの入国を一時停止する考えを発表。
2. イギリスが、香港に対して認めているBNOパスポート(British National (Overseas))の対象者拡大と所有者の権利を拡大する方針を発表。
3. 国連安保理がオンラインで非公式に香港に関する案件を協議。

5月28日

1. 中国の全人代が、「国家安全法」の香港への導入を採択。

5月27日

1. 香港立法会が「国歌条例案」の審議を開始。

5月25日

1. アメリカミネソタ州ミネアポリスで白人警官が武器を持たない黒人を膝で押さえつけて死亡させる事件が発生。