疑わしい取引の報告 ― 注意事項 Anti-Money Laundering and Counter-Financing of Terrorism マネーロンダリング及びテロ資金供与対策
法的要件
以下の香港法令に基づき:
《麻薬取締(犯罪収益追徴)条例》(第405章)
《組織的及び重大犯罪条例》(第455章)
《国連(テロ対策措置)条例》(第575章)
いずれかの財産が麻薬取引または起訴可能な犯罪から得た利益、あるいはテロリストの所有物であると「知っている」または「疑っている」場合、
速やかに合理的な範囲内で香港警察の「合同金融情報組(JFIU)」に開示報告する法的義務があります。
この義務は、個人・法人を問わず、会社の役員全員にも適用されます。
もし知っている、または疑っているにもかかわらず報告を怠った場合、刑事犯罪となり、罰金や懲役刑が科される可能性があります。
「SAFE」方式の採用
効果的かつ体系的に疑わしい取引を識別するために、
合同金融情報組(JFIU)が推奨する 「SAFE」方式 を導入することが、自社や社員をマネーロンダリングおよびテロ資金供与への関与から守る最善策です。
SAFEの4ステップ
1. S – Screen(確認):
口座や取引記録を確認し、疑わしい取引の兆候を見つける。
2. A – Ask(質問):
顧客に適切な質問を行う。
3. F – Find(調査):
顧客に関する既存の記録・情報を調べる。
4. E – Evaluate(評価):
得られた情報を総合的に評価し、報告の必要性を判断する。
詳細は、合同金融情報組(JFIU)の公式サイト(www.jfiu.gov.hk)をご覧ください。
疑わしい取引報告の提出方法
疑わしい取引の報告は、できる限り標準報告フォームを使用するか、
電子報告システム「STREAMS(Suspicious Transaction Reporting Management System)」を利用して提出してください。
提出方法や推奨事項の詳細は、JFIU公式サイト(www.jfiu.gov.hk)に掲載されています。
「SAFE」方式で疑わしい取引を識別するための指標例
顧客関連の例
- 企業構造が複雑で、複数の法域にまたがる法人で構成されている。
- 実質的な最終受益者(Beneficial Owner)が不明確。
- 顧客またはその受益者が政治的に影響力のある人物(PEP)である。
- 高リスク国・地域から来ている。
- 香港との明確な関連性が見当たらない。
取引関連の例
- 第三者を介した支払い、銀行小切手など不自然な支払手段。
- 支払額や入金額が顧客の事業内容と無関係。
- 明確な事業上・経済上の理由がないのにオフショア口座を使用。
- 異常に頻繁な取引。
- 関連する資産の価値が過大または過小評価されている。
- 関連のない第三者、または無関係の法域の当事者と取引している。
追加調査での兆候
- 公開情報や商業データベースにおいて、顧客に不利な情報が見つかる。
- 顧客が不動産などの所有関係・関与の詳細を開示しない。
- 顧客が質問に答えない、または回答が不自然。
- 必要書類の提出を拒む、または遅延する。
顧客・取引評価の際の兆候
- 顧客が提供する情報と記録内容が一致しない。
- 提供情報の真偽を確認できない。
- 顧客が取引の詳細や性質を十分理解していない。

