本地で手足口病の流行レベル上昇 衛生署が市民に衛生管理の徹底を呼びかけ
香港の手足口病(Hand, Foot and Mouth Disease, HFMD)の活動レベルが
最近になって顕著に上昇しており、
衛生署・衛生防護センター(CHP)は9月18日、
市民に対し「常に個人および環境衛生を保つように」と呼びかけました。
また、学校で感染が拡大した場合は速やかに通報するよう求めています。
流行状況の最新データ
衛生防護センターの最新モニタリングによると、
院舍や学校で発生した手足口病の集団感染件数は:
- 8月24日〜30日の週:2件(6人)
- 8月31日〜9月6日および9月7日〜13日の2週:各7件(計34人および17人)
- 9月14日〜17日の最初の4日間だけで:14件(32人)
となり、急増傾向が確認されています。
感染の90%以上は幼児センター・幼稚園・小学校で発生しています。
また、幼児センター・幼稚園および私立クリニックの定点監視データでも、
過去数週間で手足口病の活動レベルが明確に上昇していることが示されています。
衛生防護センター長 徐樂堅 医師のコメント
「手足口病は主に子どもに多くみられる感染症で、
コクサッキーウイルスやエンテロウイルス71型などの腸ウイルスによって引き起こされます。
香港では年間を通して発生しますが、
流行のピークは5〜7月と10〜12月です。
幼児は学校や施設での接触が多いため、
感染拡大や集団発生のリスクが高くなります。
最近、感染活動が上昇しているため、
保護者は子どもの健康状態を注意深く観察してください。」
症状と治療
手足口病の多くは軽症で、
発症初期には以下の症状が見られます:
- 発熱
- 食欲不振
- 倦怠感
- のどの痛み
発熱から1〜2日後には口の中に痛みを伴う水疱や潰瘍が現れることがあり、
通常は7〜10日ほどで自然に回復します。
学校・施設への要請
衛生防護センターはすでに医師・学校宛てに通知文書を発出し、
感染状況への注意を呼びかけています。
学校は、
「学校/幼稚園/幼稚園兼幼児センター/幼児センター感染症予防ガイドライン」に従って、
感染の予防・管理・報告措置を実施しなければなりません。
集団感染が発生した場合は、速やかにセンターへ報告し、追跡調査を受ける必要があります。
公共施設・イベント主催者への呼びかけ
徐醫師は、遊戯施設の運営者に対し、
「遊戯施設の公衆衛生ガイドライン」を参考にし、
特に手足口病の流行期に6歳以下の幼児を対象としたイベントを行う際には
感染防止策を徹底するよう促しました。
手洗いの重要性
徐醫師はさらに次の点を強調しました:
「手足口病の原因となるウイルスの中には、
エンテロウイルス71型のようにアルコールでは死滅しないものもあります。
したがって、アルコール系ハンドジェルは石けんと流水による手洗いの代わりにはなりません。」

