「シガテラ毒」食中毒の疑い 2人が発症

香港衛生署・衛生防護センター(CHP)は、

海魚の摂取によるシガテラ毒(雪卡毒)中毒の疑いがある事例を調査中と発表しました。

患者は61歳女性と70歳男性の2名です。

発症の経緯

2人は9月3日に紅磡市場で「星斑(ハタ科の大型魚)」を購入し、

自宅で調理・食用。およそ3時間後に吐き気・下痢を発症し、

女性はさらに顔や手足のしびれなど典型的なシガテラ中毒症状を示しました。

女性は広華医院に搬送され、重症。男性は軽症で受診していません。

この件はすでに食物環境衛生署 食物安全センター(CFS)に通報されています。

シガテラ毒とは

シガテラ毒は大型のサンゴ礁魚に蓄積する天然毒で、

これらの魚が食べる小魚が、毒を持つ藻類を摂取することにより発生します。

毒は特に内臓・魚皮・頭部・卵などに多く、

加熱しても分解されません。

また、外見からは毒の有無を判別できません。

主な症状

  1. 嘔吐・下痢
  2. 口や四肢のしびれ
  3. 温冷感の異常(冷たいものが熱く感じるなど)
  4. 関節や筋肉の痛み

多くの人は回復しますが、大量摂取すると神経・循環器に影響を及ぼすことがあります。

予防のポイント

  1. サンゴ礁魚の摂取を控える
  2. 一度に大量に食べない(特に全魚料理を避ける)
  3. 頭・皮・内臓・卵など毒素が多い部分を食べない
  4. 魚と一緒に酒・ピーナッツ・豆類を摂らない
  5. 症状が出たら早めに受診
  6. 信頼できる鮮魚店で購入し、出所不明の魚は避ける

 発表機関:香港衛生署 衛生防護センター(CHP)